京都が日本の情報発信基地に!~外国人観光客を魅了する「伝統の力」
円安が進む今、日本の観光ビジネスがさらに熱気を帯びています。
たくさんの外国人が連日日本を訪れるようになり、その人数は10年で倍増し、年間1300万人を超えました。
旅行観光業は、小売業から外食産業まで幅広い中小事業者が恩恵を受けることができる、日本にとって大変重要な産業です。
外国人に人気の観光スポットは全国にたくさんあります。
ディズニーランドや秋葉原、そして、世界的な観光都市である京都です。
京都は今、世界一の人気都市に認定され、世界から脚光を浴びています。
日本の伝統的食べ物や名所を楽しめることはもちろんのこと、日本伝統文化を体験できる場所として注目を浴びているのです。
ただ、京都には課題もあります。
旧式のトイレや階段もそうですが、一番の課題は、街の小売店でのクレジットカードによる支払い環境の整備です。
京都は個人経営のお店も多く、手数料の高さや機械が苦手という人も多いため、クレジットカードの普及が遅れ、カード支払いができるお店がまだまだ少ないのです。
外国人はカード払いを多用します。
私も、中国に行くとき以外は殆どカード払いです。
クレジットカード払い環境の普及が、今後の観光産業の更なる発展の要となることは間違いなさそうです。
今、京都では外国人観光客に向けた新しいビジネスが次々と立ち上がっています。
中国の旅行会社を中心に、各国の旅行業者がそれぞれの国内向けに京都の魅力を発信し、旅行者を増やしています。
さらに、中国や東南アジアからのバイヤーもたくさん招かれています。
京都で日本の文化を体験してもらうことで日本に興味を持ってもらい、日本商品の購買につなげようと狙いがあるのです。
清水焼や茶道など、日本の伝統文化、伝統産業の制作工程などを体験してもらうことで、日本製品への関心、ロイヤリティーの育成、掘り起こしが図られています。
最新のテクノロジー、最先端商品を見せるだけでなく、伝統文化を知ってもらい、体験してもらうことがキーになっているのです。
京都の伝統と技術を世界に向けて発信していくことで、日本のよさ、日本製品の素晴らしさや高級感を身体で理解してもらい、海外のバイヤーの関心を集めようという試みは、日本の観光業・資源を育て、同時にMade in Japanの売り込みにもつながる素晴らしい戦略だと思います。
京都だけでなく他の街でも、地域の魅力を体験してもらうコンテンツを外国人観光客に広めていくことが、日本の産業全体の底上げにつながると思います。